売れているのに儲からない事業。そんな事業は早くやめるべき?まずは整理したいこと
- 仁徠 神意堂
- 7月21日
- 読了時間: 9分

売れているのに儲からない事業を、このまま続けるべきか。
毎月、一定の売上は上がっている。
問い合わせがまったく無いわけでもなく、継続して利用してくれるお客様もいる。
仕事の予定もそれなりに入り、 ときには目の前の仕事をこなすだけで一日が終わってしまう。
ところが、月末に売上と経費を確認すると、思っていたほど利益が残っていない。
売上は上がっているはずなのに、銀行口座のお金もなかなか増えていかない。
「これだけ働いているのに、なぜ儲からないのだろう。」
「この事業は、そもそも続ける意味があるのだろうか。」
「利益が出ないなら、早くやめた方がいいのではないか。」
そんなことを考え始めることがあります。
けれども、売れているのに儲からないという理由だけで、すぐに事業を手放すと決めるのは少し早いかもしれません。
事業そのものに問題がある場合もあれば、価格や経費、仕事の受け方など、今のやり方によって利益が残りにくくなっている場合もあります。
まずは、何が起きているのかを分けて整理してみることが大切です。
「売れている」と「儲かっている」は同じではありません
注文が入っている。
予約が埋まっている。
売上も毎月上がっている。
このような状況だけを見ると、事業は順調に進んでいるように見えるかもしれません。
しかし、売上から仕入れや材料費、人件費、広告費、家賃、外注費などを差し引いたあとに、ほとんど利益が残っていないこともあります。
忙しくなればなるほど経費も増え、仕事量に対して利益が見合わなくなっている場合もあります。
また、利益の少ない商品やサービスばかりが売れていて、売上全体は大きく見えても、
実際には手元に残る金額が少ないこともあります。
売上があるからといって、必ずしも儲かっているとは限りません。
だからこそ、「売れているかどうか」だけではなく、何がどのくらい残っているのかを見ていく必要があります。
まず、どこで利益が減っているのかを確認する
「なぜか利益が残らない」という状態では、事業を続けるかどうかを考える前に、
まずお金の流れを確認してみる必要があります。
例えば、次のような点です。
売上に対して、仕入れや材料費が高くなっていないか。
忙しくなるほど、人件費や外注費が増えていないか。
広告費をかけても、十分な売上につながっているか。
値引きやサービスの追加が増えていないか。
利益率の低い商品や仕事に、時間を取られていないか。
価格に含めるべき手間や経費を、自分で負担していないか。
このように分けてみると、事業そのものが儲からないのではなく、現在の価格や仕事の進め方では利益が残らないということもあります。
反対に、価格や経費を見直しても利益を出すことが難しいのであれば、事業そのものを見直す必要があるかもしれません。
「利益が出ない」という一つの結果だけで判断するのではなく、どこで利益が減っているのかを確認することが大切です。
整理したいこと① 事業そのものに需要はあるのか
最初に整理したいのは、その事業を必要としている人がいるのかということです。
需要があると考えられる状況
例えば、次のような動きがある場合です。
継続して注文が入っている。
一度利用したお客様が、再び利用してくれる。
紹介から新しいお客様が来る。
価格だけではなく、商品やサービスの内容を理由に選ばれている。
このような状況であれば、事業そのものには需要がある可能性があります。
その場合は、事業をやめることよりも、価格や経費、販売方法などを見直すことで改善できるかもしれません。
事業内容を見直した方がよい状況
一方で、次のような状態が続いている場合は、今の事業内容が求められているのかを改めて考える必要があります。
値下げをしなければ売れない。
広告を止めると、問い合わせがほとんど無くなる。
利用してくれたお客様が、その後につながらない。
長く続けていても、売上がほとんど増えていない。
売れているように見えても、無理な値下げや多額の広告費によって売上を作っているのであれば、安定した需要があるとは言い切れません。
整理したいこと② やり方を変えれば利益は残るのか
事業をやめる前に、現在のやり方を変えることで利益が残る可能性がないかも確認してみます。
例えば、
価格を少し見直す。
利益率の低い商品やサービスを減らす。
仕入れ先や材料を見直す。
広告の出し方を変える。
時間がかかる割に利益の少ない仕事を整理する。
作業の一部を効率化する。
同じ事業を続けていても、 何を売るか、誰に売るか、どの価格で提供するかによって、利益の残り方は変わります。
「事業をやめる」ことと、「今までのやり方をやめる」ことは同じではありません。
事業そのものを手放さなくても、 商品構成や価格、仕事の受け方を変えることで立て直せる場合があります。
ただし、価格を上げることでお客様が離れる可能性もありますし、 商品を減らすことで売上が下がることもあります。
変更すれば必ず良くなるというわけではないため、何を変えるのか、 その変化に事業が耐えられるのかも考える必要があります。
整理したいこと③ 一時的な状況なのか、長く続く状態なのか
新しい事業を始めたばかりの時期には、利益が残りにくいことがあります。
例えば、
設備や備品をそろえる。
広告を出す。
新しい人を雇う。
商品やサービスを知ってもらうために時間をかける。
こうした費用が先に出ていくため、売上が上がり始めても、すぐには利益につながらないことがあります。
また、原材料費の上昇や一時的な市場の変化によって、 利益が少なくなることもあります。
このような場合は、 今だけの状況なのか、今後も続く状態なのかを見分けることが重要です。
始めてからまだ間もなく、少しずつお客様が増えているのであれば、
今後利益につながっていく可能性があります。
反対に、何年も同じような状態が続き、
価格や経費を見直しても改善が見られないのであれば、
時間が解決してくれるとは限りません。
「もう少し続ければ変わるかもしれない」という思いだけで続けていると、
事業以外の選択肢を考える時期を逃してしまうこともあります。
整理したいこと④ この事業を続けることで何を得られるのか
事業を続けるかどうかは、現在の利益だけでは決められないこともあります。
例えば、
今は利益が少なくても、別の商品やサービスへの入口になっている。
この事業を通して、新しい取引先やお客様とのつながりができている。
今後伸ばしたい分野の経験や実績になっている。
会社全体で見たときに、ほかの事業を支える役割がある。
このような意味がある場合は、その事業単体の利益だけで判断すると、見落としてしまうものがあります。
ただし、「いつか役に立つかもしれない」という曖昧な理由だけで、
赤字を長く抱え続けることには注意が必要です。
続けることで何が得られるのか。
それは、いつ頃、どのような形で事業に返ってくるのか。
そこまで考えた上で、続ける価値があるかを整理してみることが大切です。
「続けるか、やめるか」だけで考えない
事業について迷い始めると、
「続ける。」か、「やめる。」
この二つだけで考えてしまうことがあります。
しかし、実際にはその間にもいくつかの選択肢があります。
事業の規模を小さくする。
一部の商品やサービスだけを残す。
価格を見直す。
販売する相手を変える。
ほかの事業と組み合わせる。
一定の期間を決めて、改善するかを見てみる。
完全にやめる前に、損失を抑えながら様子を見る方法もあります。
「続けるか、やめるか」という問いだけではなく、
「どのような形なら続けられるのか。」
「何を変えれば利益が残るのか。」
「いつまで様子を見るのか。」
というところまで分けて考えることで、選択肢が見えやすくなります。
五行易では、どのような問いで見ていくのか
数字や事業の状況を整理しても、最後の判断に迷うことがあります。
改善できる可能性はありそうだけれど、本当にこのまま続けてよいのか。
今は厳しくても、これから流れが変わっていくのか。
価格や方向性を変えることで、状況は良くなるのか。
そのようなとき、五行易では、相談したい内容を具体的な問いにして見ていきます。
五行易で見る問いの例
例えば、次のような問いです。
この事業を今後も続けていった方がよいか。
この事業は今後、利益につながっていくか。
現在のやり方を続けても、状況は改善するか。
価格を見直すことで、利益は改善するか。
利益率の低い商品やサービスをやめた方がよいか。
事業を縮小して続ける方がよいか。
今は耐えて続ける時期なのか、方向転換する時期なのか。
別の事業へ力を移した方がよいか。
撤退を考えるなら、今の時期でよいか。
同じ「事業を続けた方がいいか」という相談でも、
何を知りたいのかによって問いは変わります。
問いを具体的にすることで、今の状況に合った判断材料を確認していきます。
「この事業を続けた方がよいか」という問いでは、どこまで見られるのか
五行易では、
単に「続けた方がよい」「やめた方がよい」という結論だけを見るわけではありません。
問いや状況に応じて、次のような点を読み解いていきます。
事業に今後の伸びがあるのか。
売上や利益につながっていく力があるのか。
現在の停滞が一時的なものなのか。
このまま続けることで負担が大きくなっていくのか。
方向転換や見直しが必要なのか。
協力者や取引先とのつながりが事業を支えるのか。
事業を進める上で、妨げになっているものは何か。
動くなら、どのような時期がよいのか。
また、相談内容によっては、
「価格を上げた場合はどうか。」
「この商品を残した場合はどうか。」
「新しい事業へ移った場合はどうか。」
というように、選択肢を分けて見ていくこともできます。
ただし、五行易が事業の数字を計算したり、
利益額を保証したりするものではありません。
実際の売上や経費、資金の状況を確認することは必要です。
その上で、数字だけでは決めきれない流れやタイミング、
選択肢の違いを判断するための材料として見ていきます。
まとめ
売れているのに儲からない事業だからといって、
すぐにやめるべきとは限りません。
まずは、次のような点を整理してみることが大切です。
事業そのものに需要があるのか。
どこで利益が減っているのか。
やり方を変えることで改善できるのか。
今の状態は一時的なものなのか。
この事業を続けることで、どのようなものが得られるのか。
その上で、
今の形のまま続ける。
やり方を変えて続ける。
規模を小さくする。
別の事業へ力を移す。
事業を手放す。
どの選択が今の状況に合っているのかを考えていきます。


