扱いにくいスタッフに「辞めてもらいたい」と思ったとき、経営者は何を基準に判断するか
- 仁徠 神意堂
- 3月3日
- 読了時間: 4分

事業をしていれば、必ず「人」の問題に直面します。
能力が極端に低いわけではない。 明確な規律違反があるわけでもない。
けれど、
頼んでいない場面でも強く意見を出してくる。
周囲のやり方に何かと口を挟む。
本人は正しいつもりでも、なぜか場が疲れていく。
そんな“扱いにくさ”を持つ人が、組織の中にいることがあります。
スタッフからの小さな声が増え、空気が少しずつ重くなり、 気づけば、自分の時間がその調整に奪われていく。
本来向き合うべき業務よりも、その人に関するやり取りやフォローに時間を取られる。
正直に言えば、 「もう辞めてもらえたら楽なのに」 そう思う瞬間もあるでしょう。
けれど、「みんなが嫌がっている」という理由だけでは、経営判断にはなりません。
ここに、経営の難しさがあります。
辞めてもらいたい。でも、すぐに決断できない理由
経営者が最初に向き合うべきなのは、自分の感情と組織の判断基準を分けることです。
面倒だ。 時間が削られる。 疲れる。 それは事実です。 しかし、その感情のまま判断すれば、
説明できない決定になる。
周囲の信頼を失う。
「好き嫌いで決めている」という空気が広がる。
結果として、組織そのものが不安定になります。 だからこそ、すぐには決められない。 それが経営という立場です。
経営者が見るべき三つの視点
では、何を基準に考えるのか。 見るべき軸は三つあります。
① 業務への具体的な影響
売上や生産性に影響はあるか。
チームの連携は崩れていないか。
真面目に働いているスタッフの離職リスクは高まっていないか。
「なんとなく嫌」ではなく、実害があるかどうか。 ここを事実ベースで見ます。
② 改善の可能性
指摘や対話のあと、変化はあるか。
ルールや役割を受け入れる姿勢はあるか。
組織の方向性に合わせようとする意思はあるか。
人は変わることもあります。 けれど、変わる意思がなければ、同じ問題は繰り返されます。
③ 組織の未来への影響
短期的な戦力だけでなく、長期的な空気や文化。
その人がいることで、未来の組織は健やかに育つか。 ここを避けて通ることはできません。
向き合わない選択が、いちばん組織を消耗させる
面倒だから触れない。 波風を立てたくない。 そうしている間に、小さな歪みは広がっていきます。 経営者が向き合わなかった問題は、やがて組織全体の課題になります。 だからこそ、感情ではなく、基準で整理する。 その結果として、
役割の見直し
配置の変更
改善期間の設定
場合によっては退職
という選択が生まれることもある。 それは「排除」ではなく、組織を守るための判断です。
本当に問題なのは“その人”なのか?
けれど実際は、頭では分かっていても整理がつかなくなる。
本当に問題なのは相手なのか。 それとも自分が消耗しているだけなのか。 今動くべきか、様子を見るべきか。
経営の悩みは、感情と状況が複雑に絡み合います。
だからこそ、一度立ち止まり、 自分の感情と組織の状態を切り分ける必要があります。
五行易で「人」ではなく「流れ」を見る
五行易では、誰かを善悪で判断しません。 見るのは、
その人が今どんな影響を及ぼしているのか。
組織全体の流れはどうなっているのか。
動くなら、どのタイミングか。
感情を外し、状況の構造を見る。 経営判断に迷ったとき、思考を整理する一つの軸になります。 人の問題から、経営は逃げられない。
だからこそ、 静かに、冷静に。
その問いと向き合い続けること。
迷いの中で決断を迫られるとき、 自分の感情と、組織の流れが混ざってしまうことがあります。
五行易では、状況を構造として読み解き、 いま動くべきか、待つべきかを整理していきます。
経営や人事の判断で迷われたときは、 ご自身の軸を確認するための一つの方法としてご活用ください。


